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DXによるナレッジサービス改善事例を紹介!あの大手企業の導入事例も!?

KCS(ナレッジセンターサービス)は米国のNPO団体「サービスイノベーションコンソーシアム」が完成させた実践プロセスと方法論で、ナレッジがうまくいかずに悩む企業のために考え出されました。

以前はコールセンターでの対応はオペレーターの経験や知識、スキルに依存しており、新しい人材を育てるためには大変な労力と長時間の研修が必要でした。また、顧客への対応は知識がなくて要求に応えられなかったり、時間がかかって他の顧客への対応が遅れたりなどの問題がありました。

この状況を改善するために考え出されたのがKCSで、利点は次の通りです。

・顧客からのサポートへの信頼が上がる

・サポートからの回答が改善される

・個人認識と自己啓発

・専門知識が拡大される

・組織の効率性と有効性が改善される

・リソースと専門知識の発展

・適用の可能性とロイヤリティが上がる

KCSでは常にナレッジを検索しながら顧客へ対応していきます。対応策がない場合は、それを発見した人が新しいコンテンツを作成し、修正が必要な場合は他の人がすぐに修正します。これは「ジャストインタイム」という考え方で、あらかじめ対応策を準備せず、その場で対応していく方法です。

KCSでコンテンツを作成するときは、他の人が見ても分かりやすいように意識し、作成されたコンテンツを基準に他のコンテンツを作成します。”分かりやすい基準”を満たすコンテンツを作成できるまでは寄稿できません。

“分かりやすい基準”レベルに達した人は”KCS候補者”と呼ばれ、さらに習熟度が上がるとセンター外への公開権を持つ”KCS公開者”になります。

事例1 パーソルワークスデザイン株式会社

パーソルワークデザインでは、コンタクトセンターにおいてオペレーション業務が属人化してしている悩みを抱えていました。対応品質がオペレーターの経験やスキルに依存しており、一定の水準を満たすためには長時間の研修が必要でした。また、スキルを持ったオペレーターの退職による対応品質低下や新人育成のコストも悩みでした。

それらの問題を解決するために、まずはコンタクトセンターが、オペレーターの経験から得たノウハウを把握することから始めました。

パーソルワークデザインではKCSを取り入れ、2018年には国内初のKCSアワードを取得しています。KCSの導入により、オペレーター自身が知らない又は経験のないナレッジをデータベースから検索できるようになりました。

また、過去にコンタクトセンターとして経験のある事象は必ず用いるようにし、必要に応じて最新のデータに修正していきます。経験のない事象はコンタクトセンターが新たな知見をナレッジとして登録します。

この一連の流れを継続して回すことで現場の属人化を防ぎ、対応品質が上がりました。また、KCSの導入で、質問を受けてから回答するまでの時間が平均69%短縮し、初回コンタクトでの解決率が20%上がっています。

(参考)https://www.persol-wd.co.jp/news/20190117-01.html

事例2 アメリカのHP社による24時間対応のカスタマーサポートセンター

2つ目は、アメリカのHP社による24時間カスタマーサポートセンターの事例です。

導入する前は、お客様のレベルが上がることで要求が増えたり、製品の増加や1つひとつの機能が多かったり、世界中から問い合わせがあるため統率を取らなければいけない悩みを抱えていました。

そこで、HP社は世界中で利用できる1つのナレッジベースを作成しようと考え、KCSの導入を決めたのです。

HP社がKCSを導入したことで、次のような効果が得られました。

・人件費の費用対策効果は15倍に増加

・解決策の増加やエスカレーションが少ないことでお客様からの信頼が上がった

・1人あたりのコール処理能力が25%上がった

・一次解決率が上がった

このように、サポートセンターでのナレッジ作成は、様々な方面でメリットをもたらしています。

(参考)https://www.persol-wd.co.jp/column/kcs-case.html

事例3 花王株式会社のナレッジサービスの効率化

3つ目の事例は花王株式会社によるナレッジサービスの効率化です。

花王株式会社では従来のサービスデスクにおいて、「どこに連絡すればいいのか分からない」、「情報がどこにあるのか分からない」など解決策が分からなくなる問題を抱えていました。

また、利用者自身が問い合わせないと分からない非便利性を問題視しており、利用者がストレスなく利用できるように利便性を図る解決策を探していました。

そこで、花王株式会社ではグループの共有インフラサポートにアウトソーシングサービスを採用。今までとは異なるサービスデスクを実現するべく、「メール・VPN」に対して、JBS を委託先とするサービスデスクをスモールスタートで立ち上げました。

「メール・VPN」のほかに、「Microsoft Office 365(Microsoft Teams、Microsoft Forms、Microsoft SharePoint Online)」も対象としています。これらの導入で情報の一元化が実現でき、能動的な役割を持った利用者視点のサービスデスクを構築ができるようになりました。

(参考)https://www.jbs.co.jp/case/servicedesk_kao

事例4 JBSによるServiceNowの導入

4つ目の事例は、ServiceNowというアメリカのサービスでSaaSの一部です。ServiceNowはJBS自身がサービスしていますが、JBS自社でも導入しています。

ServiceNowは問い合わせ起票・対応・管理・ナレッジ運用まで包括的な対応が可能で、お客様へ迅速かつ正確な回答を届け、可視化と自動化の両方を実現しています。

ServiceNowのサービス概要は次の通り。

・ServiceNow のインシデント管理システムと、JBSが保有するナレッジ活用ノウハウを併せたサポート

・ナレッジ管理についてのシステムから運用までをトータルサポート

・JBS の知見を活かしたデータ分析と課題解決のためのプロアクティブなサポート

このように、自己解決力向上によって解決時間の短縮と問い合わせる削減を実現しています。

(参考)https://www.jbs.co.jp/solution/list/helpdeskknowledge

まとめ

現在はDXによって数多くのサービスやシステムが改善されていますが、その中の1つがこの記事で紹介したナレッジサービスです。

KCSの導入は社内のナレッジを共有してカスタマーサポートの質を向上させます。顧客からの信頼性が上がる、作業が効率化する、人件費の削減など様々なメリットをもたらす魅力的なサービスです。

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