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ロボットを活用したDX事例

ロボット接客とは、ロボットを使った接客のDXです。ロボット接客を行うメリットとして人件費の削減、ロボットの集客効果、多様なニーズへの対応が挙げられます。 本記事では、ロボット接客の事例について解説していきます。

ロボットの定義とは?

 ロボットの定義はさまざまです。主に2つの定義があります。

1・ある程度自律的に連続、或いはランダムな自動作業を行う機械。

2・人や動物を模した、または近似した形状および機能を持つ機械。

 自動作業を行う機械は産業用ロボットとしてすでに多くの活用がなされています。しかし、この記事では、人を模したロボットの活用について紹介します。

 

参考文献

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%9C%E3%83%83%E3%83%88

ロボット接客のメリット

 ロボット接客のメリットとして、ロボットは24時間365日稼働することができるという点が上げられます。また、ロボットは固定費だけですむため、コストの削減にもつながります。

 また、ロボット接客の別のメリットとして、すべての顧客に同一の接客を行うことができるという点もあげられます。人間とは違いロボットはムラのない対応をすることができるため、業務の安定化を期待することができます。

参考文献

https://www.digital-transformation-real.com/blog/a-solution-to-the-talent-shortage

主要な接客ロボットの種類

Pepper

 Pepperはソフトバンクロボティクスとアルデバランロボティックスによって開発されました。

 Pepperは最も有名なロボットであり、知らない人はいないといえます。ソフトバンクではPepperを活用した携帯販売も行われており、Pepperだけで運営されている店舗もあるくらいです。

CORON

 IwithコーポレーションのCORONはAI搭載人形業務サポートロボットです。CORONはPepperとは違い、小型のロボットです。おもてなしを提供するように設計されており、3ヶ国語に対応することができます。外国人の対応も可能であり、可愛らしいデザインで接客に特化したロボットであるといえます。

unibo

 uniboはユニロボット社によって開発されました。uniboもCORONと同じ小型ロボットです。uniboには様々な機能があります。天気予報や家電の操作などが可能であり、感情認識機能があるため、悲しいときには励ますことができます。そのため、個人用での利用に特化したロボットであるといえます。

Nao

 Naoは世界で最も普及しているヒューマノイドロボットで、フランスのAldebaran Robotics社によって開発されました。Naoは人間と同じように複数の稼働させることができるため、二足歩行だけでなく、ダンスやサッカーをすることができます。ロボット接客だけでなく介護や医療の現場でも活用されています。

参考文献

https://www.kurume-it.ac.jp/future/reception-robot

http://jp.iwith-smart.com/page/coronms.html

https://www.softbank.jp/corp/group/sbm/news/press/2016/20160127_01/

https://robotstart.info/robot-database/unibo

https://www.jtp.co.jp/services/robotics/nao/

ロボットを利用したDXの事例

 ここでは、ロボットを利用したDXの事例について紹介します。

株式会社ユニキャストのロボットによる接客案内

 株式会社ユニキャストはロボットによる接客を取り入れています。コロナ下の状況では、人同士の対面のやりとりでは感染のリスクがあります。しかし、ロボットによる接客ではそのリスクがありません。そのため、コロナ下でロボット接客はより力を発揮するといえます。

 また、株式会社ユニキャストのロボット接客では中国語や韓国語など外国語の対応も行っています。人間では複数の言語に対応することはできないため、ロボット接客の利点といえるでしょう。

参考文献

https://robotstart.info/2020/05/25/unicast-dx-service.html

Kebbi Airによる図書セルフ貸出ソリューション

 Kebbi Airは図書館の本の書き出しにおけるロボットによるDX化に取り組んでいます。本の貸し借りをロボットに任せることによって、コロナ下でも非接触の貸し出しサービスを行うことができます。また、コストを1/7~1/4に削減することができるともいわれています。

参考文献

https://robotstart.info/2021/02/26/kebbi-air-book-lending.html

ロボット飲食店

 続いて、飲食店でのロボットの活用について紹介します。飲食店でのロボット接客は、調理用のロボットだけでなく、接客におけるロボットの活用など幅広い場面でロボットを導入することができます。

QBITの接客ロボットサービス

 QBITは飲食店におけるロボットのDX化に取り組んでいます。QBITが開発したロボットとしては、阪神西宮駅ではロボットカフェで使われており、大宮にあるSTARTUP_STATIONではロボットがパスタを作っており、池袋駅付近のゼロ軒めロボ酒場では、ロボットの居酒屋があります。

参考文献

https://robotstart.info/2020/01/23/zero-robosakaba.html

https://robotstart.info/2020/01/23/zero-robosakaba.html

https://robotstart.info/2019/10/29/evista-nishinomiya-cafe-robot.html

ロボットレストラン「京東X未来レストラン」

 飲食店におけるロボットの活用は、中国でも行われています。京東集団の「京東X未来レストラン」ではオープン2日目にして1000人以上が来店し、51日目には3万5000人が来店しています。

  京東X未来レストランでは、料理の注文、調理、配膳、会計まで全てがロボットで行われています。ロボットの物珍しさによって成功した一つの事例であるといえるでしょう。

参考文献

https://robotstart.info/2019/01/21/china-robot-restraunt.html

宅配ロボット

 宅配でのロボットの活用はまだまだ課題が多いですが、中国やアメリカでの活用が始まっています。

アリババによる小蛮驢

 中国でのロボット接客はアリババによって進められています。Apsara Conference 2020で、アリババは自律型配送ロボット「小蛮驢」(シャオマンリュ)を発表しました。

 小蛮驢は1度に50個の荷物を、1回の充電で100km走行することができます。さらに、電波が届かないような場所でも、小蛮驢の実装には強化学習が使われているため、小蛮驢は自律的にルートを決めることができます。

 ユーザーは小蛮驢から直接、荷物を受け取ることができるため、物流と接客の両方を兼ね備えたDXであるといえます。

参考文献

https://news.livedoor.com/article/detail/18914330/

https://robotstart.info/2020/09/17/alibaba-cloud-computer-robot.html

AmazonのScout

 宅配のDXはAmazonも行っています。AmazonのScoutは荷物の宅配をロボットに置き換えます。しかし、現状はうまくいっていません。技術的な理由としては、歩道は舗装されていないため、自律的に進むよう設計することが困難であるということがあります。心理学的な理由としては、ロボットから宅配物を受け取るよりも、人間から受け取ることのほうをユーザーは好むというものがあります。

 

参考文献

https://wired.jp/2019/01/29/amazon-new-delivery-robot-scout/

https://thebridge.jp/2020/08/amazons-scout-robot-deliveries-expand-to-additional-cities-in-georgia-and-tennessee-pickupnews

ロボット接客の課題

 クロス・マーケティング社による調査によれば、ロボット接客を利用したいと思わないと答えた企業は全体の4割でした。理由としては、「会話の微妙なニュアンスなど、人間の接客がよい・勝っている」(27.4%)、「人間より時間や手間が掛かりそう」(26.9%)、「ロボットの接客自体が嫌だ」(25.4%)でした。

 しかし、ロボットのUXを高めることによって、以上の問題は解決することができます。NEDOと経済産業省の予測によれば、ロボット産業の需要は2025年は5.3兆円、2035年には9.7兆円になることが予測されています。そのため、ロボットによる接客は今後ますます社会において需要が高まっていき、ロボットのUXも改善されていくことが予測されます。特に、人口減少やコロナの問題を解決する上で、ロボットによるDX化は非常に効果的であるといえます。

参考文献

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1606/01/news180.html

https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_0095A.html

 

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