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TikTok、強さの秘密はAIにあった!レコメンデーションについて解説

TikTok(ティックトック)は短い動画を投稿・連続視聴できるプラットフォームで、日本では10代〜20代の若者を中心に人気のスマホアプリです。

2012年に創業した中国のスタートアップ「ByteDance」が運営しています。

人気の秘密は、ByteDanceが創業時から力を入れるAI技術です。本記事ではTikTokのAI技術の中心「レコメンデーション」について、他企業での利用例もご紹介しつつ解説します。

あっという間に時間が溶ける!TikTokの魅力

日本でTikTokの人気が過熱したのは3年前(2018年)ですが、現在でもゲームを除くジャンルにおいて全世界で1位のダウンロード数を誇るアプリです。

TikTokの魅力はつい視聴し続けてしまう、中毒性にあります。

画面をスクロールしていくだけですぐに好きな動画が連続再生されるようになり、自分で見たい動画を探す手間はありません。

また今まで視聴していたものと関係ないジャンルの動画も流れてきますが、なぜか心地よく視聴できるのです。

(参考)Sensor Tower「Top Apps Worldwide for February 2021 by Downloads

連続視聴の謎に迫る!TikTokとレコメンデーション

この心地よい連続視聴のもとになっている技術「レコメンデーション」に迫ってみましょう。

レコメンデーションとは

ユーザーが次にどうするか、という問題を解決するのがレコメンデーションの仕事です。

TikTokであれば次にどの動画を見るか、Amazon であれば次はどの商品を買うべきか、欠けている情報をデータから推測し、新しい選択肢を提案します。

分類としてはアイテムのデータから推測する「コンテンツベースフィルタリング」、ユーザーの行動データから推測する「協調フィルタリング」などがあります。

しかし実際はそのような分類によらず、プロダクトにより独自のレコメンデーションシステムが存在します。

TikTokでのレコメンデーションAIの活用

TikTokのレコメンデーションは、ユーザーのフィードバックにより強化されます。

動画視聴時のアクションにより様々な観点からデータが取得・処理され、よりユーザーの興味を惹く動画が再生されます。

特徴的なのは、レコメンドエンジンが意図せずユーザーの行動を狭める(「フィルターバブル」)ことを防ぐため、ユーザーの嗜好に合わせながらも多様なコンテンツが再生されるよう、アルゴリズムが工夫されている点です。

選んだことのない新しいジャンルの動画が再生され、さらにユーザーの興味を惹くようになっています。

TikTokでは「ユーザーにとって興味あるコンテンツとは何か」が考え尽くされ、それがアルゴリズムに反映されているのです。

(参考)TikTok「TikTokが「おすすめ」に動画をレコメンドする仕組み

ByteDanceとレコメンデーション

ByteDanceのコア技術は、起業時からレコメンデーションにありました。

2012年の起業時から、ByteDanceは様々なニュースを最適な読者へレコメンドするアプリ「Toutiao」の運営をはじめます。

そして2016年にはTikTokの前身となる短尺動画サービス「Douyin」を提供開始し、ほかに多数存在した短尺動画サービスを次々と買収・統合します。

Douyinを全世界向けにリリースしたものが、現在のTikTokです。

検索をコア技術とするGoogleなど他の企業と比べ、ByteDanceはコア技術がレコメンデーションにあるため、この分野での競争に強みがあるのです。

AI型レコメンデーションエンジンの活用例

AI型レコメンデーションエンジンは、Webサービスと非常に相性がよいのが特徴です。すでに実績のあるWebサービスから、エンジンのみがサービス化されている例もあります。

以下にいくつかの活用例をご紹介します。

Amazon

Amazonで利用しているレコメンデーションAIは「Amazon Personalize」サービスとして提供されています。決まった形式のデータセットを用意すれば、Amazon.comで利用しているレコメンデーションAIと同じアルゴリズムを利用し、製品やサービスの提案、コンバージョン率の改善などが可能です。

サービスの初期費用は無料で、従量課金制となっています。

(参考)Amazon 「Amazon Personalizeの特徴

(参考)Amazon 「「あなたへのおすすめ」はどう生成するの ? Amazon Personalize で簡単に実現する方法をグラレコで解説

YouTube

YouTubeでは総視聴率の70%が、レコメンデーションAIが選び出した動画によるとされています。また視聴率を上げるため、レコメンデーションAIのアルゴリズム対策をコンテンツ制作者に公開しています。

2021年にYouTubeもTikTokのような短尺動画サービス「YouTubeショート」をリリースする予定です。

(参考)YouTube Creator Academy「チャンネルを発見しやすくする

Netflix

Netflixでも、レコメンデーションAIによる視聴率が80%を占めています。

もともとDVDの郵送レンタルからはじまったNetflixは、当時よりユーザーの属性によってテーマ(グルーピングされた作品)を提案するアルゴリズムを考え出し、現在のレコメンドシステムにも活用されています。

現在は1つの作品についてユーザーの属性ごとに違うサムネイルを表示するなど、テクニカル面でほかにないレコメンドをおこなっているのが特徴です。

(参考)CARLOS A. GOMEZ-URIBE and NEIL HUNT, Netflix, Inc. 「The Netflix Recommender System: Algorithms, Business Value, and Innovation

まとめ

今まで、検索技術の強いGoogleが世界を圧巻してきました。しかし人間にとって検索し、選択するコストは意外とかかるものです。レコメンデーションAIを利用したサービスの活用には、これからも伸びが期待できるでしょう。

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