IoTとは「Internet of Things」の略で、日本語では「モノのインターネット」と訳されています。現実世界の物理的なモノに通信機能を搭載して、インターネットに接続・連携させる技術です。
PCやスマートフォン、プリンタ、据え置き型ゲーム機など、これまでインターネットに接続されていたIT機器以外に、テレビや冷蔵庫、エアコン、時計、自動車などのアナログ機器もデジタル化して、インターネットに接続することでデータの連携が可能となります。例えば、Apple社が発表したApple Watchは腕時計ですが、スマートフォンと情報の連携が可能なウェアラブルデバイスです。
身の回りの生活に関するあらゆるモノがインターネットに接続することで、これまでになかった新しい価値や発見が生まれます。IoTは、これからの生活や仕事をより便利で豊かにする画期的な仕組みといえます。
(参考:https://hnavi.co.jp/knowledge/blog/iot/)
IoTの仕組みとは?
デジタル機器ではないモノとインターネットを接続させることで、どこからでも操作ができるようになります。また、人が操作してインターネットに接続するだけではなく、モノ自体がインターネットにアクセスすることも可能です。
モノ(人)からインターネットを通じて情報を取得
IoTではモノ(人)からセンサーでデータを取得し、インターネットを通じて情報の形でまとめます。例えば、Apple Watchを身に着ければ、その人が歩いた道や距離、心拍数、血圧を自動的にデータとして取得できます。
集めたデータをビッグデータで蓄積
集めたデータは、IoT製品を身に着けた人専用のデータではなく、ビッグデータとしてクラウド上のサーバストレージに蓄積されます。
蓄積したデータをAIで分析
集められた大量のデータはAIで分析され、必要な情報としてデジタル化されます。そして、デジタル化された情報をモノに共有することで、新しいサービスを提供します。
(参考:https://hnavi.co.jp/knowledge/blog/iot/)
IoTの活用事例
医療・ヘルスケアにおける事例:G・U・M PLAY(サンスター株式会社 https://www.gumplay.jp/)
加速度センサーが搭載された歯ブラシで動きを検知し、歯の磨き方のデータを取得。そのデータは、専門の歯科衛生士による正しい磨き方と比較され、自分が正しく歯を磨けているのかを確認することができます。
交通における事例:Volvi on Call(ボルボ・カー・ジャパン株式会社 https://www.volvocars.com/jp)
自動車メーカー・ボルボが開発した「Volvi on Call」。専用アプリを使えば、車載されたシステムを介して、離れた位置にいてもエアコン調節やエンジンの起動ができます。また万が一の事故の際は、自動的にオペレーターに接続。盗難された場合もGPSで早期発見ができます。
デジタルトランスフォーメーション(DX)とIoTの関係
IoTによって、リアルの現場で起きている事象を、デジタル上にコピーすることができるようになってきた。その結果、企業はリアルタイムで現場の状況を把握することが可能となり、リアルの現場から吸い上げられた「大量のデータ」を何らかのアルゴリズムで解析することで、現場を動かすことが可能となってきている。
最近、様々な産業でIoTが活用され、リアルの事象を可視化されてきていることはご存知の通りだ。
しかし、これだけでは経営のインパクトが少ないと考えている経営者も多いようだ。あくまで現場で起きている「デジタル化」であって、経営全体、もしくは、産業全体のデジタルトランスフォーメーション(DX)ではない、という見立てのようだ。
(参考:https://iotnews.jp/archives/118381)
IoTは単なるIT化ではなく、DXを実現する
様々なビジネスシーンでも耳にするようになったIoTですが、その技術を活用することで何が起きるかを理解できている人は意外と少ないのではないでしょうか。一般的にIoTの導入はビジネスにおける業務フローの効率化や合理化、遠隔操作の利便性、ビックデータの活用といった、デジタイゼーション(デジタル化)の一環であると捉えられがちです。それ自体の認識に間違いはないのですが、IoTはよりスケールの大きいDX(デジタルトランスフォーメーション)の文脈で考えることで、新しいビジネスモデルの創出につなげることができ、IoTの可能性はより広がります。
そうした新しいビジネスモデルの創出は、私たちの生活における利便性をさらに向上させました。家電量販店でも販売されているIoT家電やスマートスピーカーといったIoT対応のデバイスは一般的にも浸透しています。スマートフォンと連携ができる家電製品は特に人気で、防犯やペットの見守り用の遠隔操作できるネットワークカメラや自宅でも簡単にオートロックができるスマートロック、そして音声認識で様々なIoT製品をつなぐことができるスマートスピーカーがその代表格です。
そうしたIoT製品がより普及することで多くの顧客データが収集され、メーカーの新製品開発やアフターサポートの向上にも役立ち、さらなるサービス内容の改善が期待できます。そこで得られたデータや知見はますます企業のビジネス基盤を強化し、持続的な成長が実現できるのです。これまで一方通行であった顧客とメーカーの関係は、データを介することで双方にメリットのある、よりインタラクティブなものに変わっていくでしょう。
(参考:https://blog.hubspot.jp/dx-iot)
【監修者】編集長
プライムDXブログ編集部の編集長。現在はプライムスタイル株式会社新規事業、マーケティング担当も兼務。皆様にとって役立つ情報提供を心掛けて参りたいと思います。