5Gは「ファイブジー」と読みますが、言葉自体の意味としては「5th Generation」の略語で、「第5世代」のことを指しています。
第5世代の前には当然1~4の世代がありますから、ここで簡易的に説明しましょう。
・1G…1980年代に登場したアナログ携帯電話
・2G…1990年代、通信がアナログからデジタルに移行し、インターネットへの接続が始まった
・3G…2000年代、通信の高速化が可能になりモバイル機器でのインターネット接続が一般化
・4G…2010年代、LTEという高速化技術とスマートフォンの台頭で生活やビジネスの利便性が向上
では今話題になっている5Gはどんな特徴を持っているのでしょうか?
5Gは大きく言うと、
①高速で大きな容量の通信ができること
②信頼性が高く低遅延の通信ができること
③多数の機器に同時に接続ができること
という3つの特徴を持っています。
参考:https://www.cross-c.co.jp/column/business/688/
5Gは3段階で進化する ポテンシャル発揮は2023年から
では、5Gサービスはどのように始まり、そして進化していくのか?
その過程は、3段階に分けて考える必要がある。5G NR(New Radio)の導入、つまり無線部分の5G化によって超高速モバイルブロードバンド(eMBB)サービスがスタートする「初期段階」、LTE周波数帯のNR化とコアネットワークの5G化が進行する「拡充段階」、そして5Gのフル仕様が導入された後の「成熟段階」です。
この段階的展開と並行して、携帯電話事業者(以下、携帯キャリア)によるエリア拡大と5G端末の拡充が進展。2023年以降に“真の5G”が姿を表すことになるでしょう。
参考:https://businessnetwork.jp/Detail/tabid/65/artid/7147/Default.aspx
DX推進者が知っておきたい5Gのポイント
・社内や自宅のLANと変わらなくなる
“プレ5G”であっても通信速度は現在の社内や自宅のネットワークを利用するのと変わりがなくなります。筆者が職場と自宅のネットワークを計測したところWi-Fiルーター経由で200~300Mbps程度でした。“プレ5G”により、屋外や出先であっても同等のネットワーク環境を利用できるようになるということです。
・既存システムの使い方が変化する
5Gによって屋外や出先でも同等に利用できるようになると、既存システムであっても利用頻度が上がるなど使い方が変わってきます。ちょうど4Gによってどこでもネットをするようになったのと同じです。どんなに良いスマートフォンでもネットワークが3Gでは、現在のようには普及しなかったと思います。利用頻度が上がるとシステムのキャパシティのアップが必要ですし、夜でも使えるように可用性も変える必要がでてくるでしょう。
・要求が変化する
わざわざPCでプログラムを立ち上げて何かしていた時代と、スマートフォンでいつでもアプリが使える現在とでは同じ目的のプログラムでもユーザーの要求は異なります。どこでも使えることによりワークスタイルやライフスタイルに変化が起きるからです。5Gでも同様の変化が予想されます。“フル5G”でしかできないシステムだけでなく、既存システムの再構築や業務を変えるぐらいの大幅な要求の変化が起きるかもしれません。
・”フル5G”でのブレイクスルーを見つける
フル5G”の高速・大容量、低遅延、多数同時接続を活用して、製造、農林水産、自動運転、建設、医療など様々な分野でのユースケースの検証が行われています。IoT、AI、AR、VRを活用したものが多く、5Gのプロモーションも兼ねた検証なので目を引くようなユースケースです。しかし、そのような大掛かりなユースケースだけでなく、まだだれも気づいていない身近な業務のブレイクスルーとなるような活用方法があるかもしれません。
参考:https://www.ogis-ri.co.jp/otc/hiroba/technical/point-DX/part1.html
IoTの普及を助ける? 総務省が推進するローカル5Gとは?
ローカル5Gとは、企業や自治体が自ら局所的な5Gシステムを構築し、プライベートネットワークなどとして導入・利用可能な「自営の5G」です。
このローカル5Gは、通信事業者(キャリア)が提供する通常の5G(第5世代移動体通信システム)とは別の無線通信システムです。ローカル5Gを利用したい企業や自治体は、それぞれ独自に5G基地局を作って通信システムを構築できるようになります。
参考:https://www.hitachi-solutions-create.co.jp/column/mobile/local-5g.html
ローカル5Gによるデジタルトランスフォーメーション推進を目的に協業
コニカミノルタは2020年3月12日、「ローカル5G」を活用したデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するパートナーとして、NECと協業することに合意したと発表した。
両社の協業活動として、まずは2020年10月に竣工予定のコニカミノルタ開発拠点「Innovation Garden OSAKA Center」高槻新棟で、ローカル5G検証環境を整備する。コアや基地局、端末などの5Gネットワーク機器はNECが提供します。
このローカル5G検証環境を用いて、コニカミノルタのIoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)技術とオフィス機器、医療機器などを融合する。さらにはNECの5G、AI関連技術などとの融合を通して、産業光学システムや医療、オフィス機器の付加価値を高めていく方向です。
参考:https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/2003/30/news023.html